アリババクラウドは5月25日、日本の小売業の業務効率および経営効率の向上を支援するため、日本市場向けにデジタル値札ソリューション「クラウド電子棚札」(以下、CloudESL:Cloud Electronic Shelf Label)の提供を開始すると発表した。
同ソリューションは、ワンクリックで小売店が扱う多数の商品の価格をリアルタイムに更新可能な機能を持つ。大型スーパーやデパート、薬局など店舗カテゴリに応じたテンプレートの切り替え、注文状況や製品情報などさまざまな情報の表示、QRコードの掲出などにも対応する。LED点滅ライトによるプロモーションや商品の在庫切れ案内なども可能だ。
さらに、同ソリューションは商品情報や価格、プロモーション情報、店舗構造などに関する情報を一元的にクラウド管理する。販売と在庫データに基づいたデータドリブンな価格提案機能などの付加価値サービスも提供するとしている。
従来の紙製品の棚札と比較して、同サービスは電子的な棚札は印刷やカット作業、手作業による張り替えが不要だ。店舗の作業効率を向上してミスを抑えるとともに、人件費などのコストも抑制する。
同社は今回、ウェルコムデザイン、SUNMI、iFLYソリューションズジャパンと提携してCloudESLの提供を開始した。導入企業は、API(Application Programming Interface)やSDK(Software Development Kit)を利用してCloudESLを既存のERPシステムに接続するだけで、迅速に利用可能となる。
また、クラウドベースではない電子棚札システムと比べて、店舗ごとに価格管理をするローカル端末の設置も不要となるため、経済的かつ効率的な経営を支援するとのことだ。