TikTok for Businessは5月18日、2020年11月〜2022年1月に日本で実施したTikTokにおけるブランドリフト調査(TikTokで実施した広告やキャンペーンを計測し、最適化するための測定ソリューション)の全業界広告を分析し、この結果をもとに動画広告の活用においてより効果を高めるポイントをまとめた「TikTok広告ブランドリフト調査クリエイティブTips」を初公開した。
今回の主な調査結果としては、「出稿仕様」「動画の登場商品」「動画の登場ブランド名」「動画の登場人物」「動画の内容表現」という5つの項目でのアッパーファネル(顧客となりうるユーザーに、まず認知や興味関心を持ってもらうフェーズ)とローワーファネル(購入意向が高いユーザーに、さらに適切なコミュニケーションを取り、実際に購入してもらうフェーズ)の発見が挙げられている。
「出稿仕様」には、TopView素材を活用した「TopView+Infeedの出稿」「TopViewだけの出稿」というパターンと「Infeed素材だけの出稿」という2つのパターンがある。 「TopView出稿あり」の広告は、「TopView出稿なし、Infeed出稿あり」の広告に比べてアッパーファネルの値が上がる傾向が見られ、広告認知は142%アップしているという。一方、「TopView出稿なし、Infeed出稿あり」の広告は、「TopView出稿あり」の広告に比べてローワーファネルの好意度が172%、意向が170%アップという結果となったという。
「動画の登場商品」に関しては、動画に商品を登場させる場合、商品本体の有無、商品が登場するタイミング、登場回数、商品の見せ方によって、異なる傾向が見られることが分かったという。
動画の冒頭に「商品本体あり」の広告は、冒頭に「商品本体なし」の広告に比べてアッパーファネルの広告認知の値が上がる傾向が見られ、117%アップしている。 それに対して、冒頭に「商品本体なし」の広告は、冒頭に「商品本体あり」の広告に比べてローワーファネルのリフト値が上がる傾向が見られ、ブランド認知で363%、好意度で176%、意向で250%アップしているという。
動画にブランド名を登場させる場合では、「セリフ」「歌」「ナレーション」などの取り上げ方の形態によって異なる傾向が見られたという。登場人物が「セリフ」でブランド名を発する広告は、「ナレーション」や「歌」などでブランド名を発する広告に比べてローワーファネルの意向のリフト値が上がる傾向が見られ、173%アップしているという。
「ナレーション」でブランド名を発する広告は、それ以外の広告に比べてローワーファネルの好意度が173%アップ、ブランド名を「歌」によって発する広告は、それ以外の広告に比べてアッパーファネルの広告認知が128%アップしている。
「動画の登場人物」に関しては、登場するタイミングや登場人物によって、異なる傾向が見られるという。TikTokクリエイターを起用した広告は、それ以外の広告に比べてローワーファネルのリフト値が上がる傾向が見られ、ブランド想起が581%、好意度が223%、意向が113%アップする結果になっている。
「動画の内容表現」においては、商品の紹介の仕方やキャンペーンの有無などによって、異なる傾向が見られている。プロっぽくない撮り方、カメラ目線で語る、撮る場所にリアル感があるなど、TikTokでよく見られるUGC投稿と共通の特徴を持つ広告を「TikTokライク」な広告とし、一般的なCM風の広告と比較した場合、「TikTokライク」な広告は、ローワーファネルのブランド想起が530%、意向が280%アップ。一方で、アッパーファネルでは、一般的なCM風の広告での広告認知が124%、ブランド認知が270%アップしているという。