ヤマトホールディングスは、「KURONEKO Innovation Fund」を通じて、自律ロボット向けにSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を提供するSLAMcoreに出資したことを5月12日に発表した。
KURONEKO Innovation Fundは、物流業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する革新的な技術、ビジネス、パートナーに、ヤマトグループの経営資源、資金、協業創出の場を提供するもの。運営は、ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレインが行っている。
SLAMcoreは、ディープラーニング(DL)を活用したSLAM技術を提供するイギリスのスタートアップ企業。
SLAM技術は、「物体認識」「自己位置推定」「周囲環境マップ作成」を行う自律ロボット向けのソフトウェア技術として、必要性が高まっている。SLAMcoreの技術は、他社と比べロバスト性が高く、周辺をマッピングしそのマップ内で自己の位置を推定する精度が高いことから、自律ロボットの正確かつ効率的な移動を可能にするという。
また、多様な機器への汎用性が高く、家電用ロボットから産業用ロボットまで、幅広く導入することが可能で、仮想世界と現実世界を正確にマッピングする必要のあるVR/ARのヘッドセットの開発にも応用されている。
今回、ヤマトホールディングスは、SLAMcoreが持つ優れたSLAM技術の事業性・将来性を評価し、出資を決定。KURONEKO Innovation FundのポートフォリオにSLAMcoreを組み入れ、最先端のSLAM技術の知見を得ることで、多様な自律ロボットへの応用など、新たな価値提供に役立てることを想定しているとしている。