ACSL、VFR、理経の3社は5月10日、ドローンをバーチャル上に再現し、操縦訓練を可能とするバーチャルトレーナーの開発を開始すると発表した。
2022年は航空法改正に伴う機体認証制度やドローン操縦ライセンス制度の実施など、ドローンを取り巻く環境が大きく変わる年だ。ドローンの社会実装への期待が高まっている一方で、「もっと気軽に操縦訓練がしたい」「再現が困難な実務を模した環境での訓練が可能であれば、実地訓練の時間を短縮することができる」といった声があがっているという。
そこで3社はバーチャル上でドローンの操縦訓練を行えるシステムを開発。ドローンはACSLが2021年12月に発表した国産の小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」を活用し、バーチャル上に再現する。点検、捜索、災害監視といった実務状況を体験でき、実務ならではのヒヤリハットやトラブルに対応する訓練ができる。
PC、モニタ、コントローラのみで訓練を行うため、実機の準備は不要だ。緊急着陸などドローンを操縦する上で身に付けるべき判断力を養うコンテンツも順次追加していく。
3社は今後、ベータ版の提供を開始し、2023年1月の正式リリースに向けて改良を行っていく。またメタバース空間の中にドローン訓練スペースを展開し、複数名が同一空間内で訓練できる仕組みも検証していく方針だ。