日本オラクルは5月10日、大日本印刷(DNP)が現在オンプレミス(自社所有)環境にある販売管理や購買管理、人事などの基幹システムをクラウドプラットフォーム「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」に移行することを発表した。クラウドに移行することで高い性能、可用性、データセキュリティ構成を実現しながら、コスト最適化を図る。
DNPは、VMware環境にある700以上の仮想サーバで稼働するアプリケーションをOCIの「Oracle Cloud VMware Solution」に移行し、オンプレミス環境と同じアーキテクチャや管理性を維持しながら、拡張性や経済性を向上させる。
また、データベース基盤をクラウド・データベース・プラットフォーム「Oracle Exadata Cloud Service」に移行し、オンプレミス環境よりも高い性能、可用性、セキュリティ構成を実現しながら、コストの最適化を図る。すでに移行を段階的に開始しており、2022年11月に完了する予定だ。
また東京、大阪の2カ所のデータセンターを活用してDR構成を構築し、地震や津波などの災害時に備える。災害の発生などによって元のシステムが使えなくなった場合、もう一方のシステムに切り替えることができる。これにより、DNPは低コストで基幹システムに不可欠な可用性とデータ保護を実現し、事業継続性を強化していく考えだ。