TISインテックグループのTISは5月9日、Visaプリペイド機能を搭載した「ultra pay カード」を発行するULTRAの株式を取得して連結子会社化したことを発表した。ULTRAは主に若年層を対象とした、年齢制限なく審査なしで誰でも持てるプリペイド式Visaカードである「ultra pay カード」を2020年4月30日から提供している。

TISは「金融包摂(誰もが取り残されることなく金融サービスへアクセスできるようになること)」を取り組むべき社会課題解決テーマの一つに掲げ、非金融事業者が保有するサービスに対し決済機能を組み込む「Embedded Finance」などの取り組みを進める。

今回の連結子会社化によって国際ブランドプリペイド決済サービスを提供するULTRAをグループに迎えることで、決済のフロントエンド機能を獲得し、TISグループが持つ決済のバックエンド機能構築の強みと合わせた決済機能の一気通貫での組み込みが可能となる。同社はULTRAの子会社化について、「Embedded Finance」の実現のために実施するものだとしている。

さらに、同社は「給与デジタルマネー払い」の解禁を見据えたペイロールカードの提供など、さまざまな給与受け取りニーズに応えるFintechサービスも構想しており、ULTRAとは同領域での連携も強化する予定だ。