AMDが5月3日(米国時間)に発表した2022年第1四半期(1-3月期)の決算概況によると、売上高は前年同期比71%増の58億8700万ドル、営業利益は同44%増の9億5100万ドル、純利益は同42%増の7億8600万ドルとなったという。ちなみに、この業績には、2022年2月14日に買収手続きを完了したXilinxの業績の一部が含まれており、それを除いた売上高は53億ドルであったという。
セグメント別で見ると、コンピューティングおよびグラフィックスの売上高が同33%増の28億ドルで、主にRyzenおよびRadeonの伸びがけん引したという。
また、エンタープライズ・組み込み・セミカスタムの売上高は同88%増の25億ドルで、EPYCプロセッサおよびセミカスタム製品の売り上げの伸びがけん引したという。
加えて、Xilinxの第1四半期の買収完了日(2022年2月14日)以降の売上高は5億5900万ドル、営業利益は2億3300万ドルであったという。
第2四半期および通期売上高見通しを上方修正
なお、AMDは2022年第2四半期(4-6月期)の売上高見通しについて、同69%増の65億ドル±2億ドルとの想定を示したほか、2022年通年売上高についても、前年比60%増の236億ドルとの見通しを明らかにしている。いずれも以前のガイダンスを上方修正しており、アナリストの予測も上回る数値となっている。
AMDの会長兼CEOであるLisa Su氏は、「EPYCプロセッサの収益が3四半期で2倍以上になったのをはじめ、今期はすべてのセグメントで前年同期比で2桁の成長を遂げることができた。主力製品に対する需要は引き続き堅調で、通期ガイダンスの上方修正は既存事業の拡大と、成長中のXilinx事業の追加を反映している」と述べている。
なお、AMDのライバルであるIntelの2022年第1四半期の売上高は183億5000万ドルと、AMDの3倍以上あるが、成長率で見ると、前年同期比でマイナスとなっており、2022年通期でもマイナス成長の見通しを示しており、売り上げを伸ばし続けているAMDとは対照的な状況となっている。