米デル・テクノロジーズは、5月2日(現地時間)から、3年ぶりに同社の年次イベント「Dell Technologies World 2022」を米ラスベガスで開催。マルチクラウド向けの新製品の発表を行った。
データ保護製品としては、「Dell PowerProtect Cyber Recovery for Microsoft Azure」を発表。これは、リカバリー環境をAzure上に構築するもので、バックアップデータを安全な隔離された場所に保存し、サイバー攻撃後の復旧に利用できるというもの。同社が昨年の12月に発表した「Dell EMC PowerProtect Cyber Recovery for AWS」と同様のものだ。サブスクリプションモデルとして利用が可能で、Azureのマーケットプレイスから導入可能だという。こちらのソリューションは2022年下半期にリリースされる予定だ。
また、PowerProtect Cyber Recovery for AWSを機能強化するための製品として、「CyberSense for Dell PowerProtect Cyber Recovery for AWS」も発表。これは、CyberSenseの機能を追加するもの。CyberSenseにより、コンテンツをスクリーニングし、サイバー攻撃の痕跡がないかを99.5%の精度でチェックする。こちらもサブスクリプションモデルとして利用可能で、2022年下半期にリリース予定だという。
そのほか、Snowflakeとの協業により、デル・テクノロジーズのエンタープライズ ストレージのデータをSnowflake Data Cloud に統合することを可能にすることも発表された。
Snowflakeデータ分析プラットフォームを利用する際に、データをクラウド上に移行することなく、オンプレミス上のデルのオブジェクトストレージデータをそのまま利用できるという。この機能は今年の後半にリリース予定だという。
デル・テクノロジーズプロダクト マーケティング シニア バイス プレジデント サム・グロコット(Sam Grocott)氏は「多くの企業がマルチクラウドを実現しようとしているが、重要なことは、ソフトウェアとクラウドサービスをどこでも提供できることだ。われわれはオンプレミスの世界をオフプレミスの世界にも拡張していく。クラウド体験を一貫性をもって提供していくのが、われわれの戦略だ。これによって、より高いレベルのコントロールをマルチクラウドの世界で得ることができる。また、強力なエコシステムも重要だ。エコシステムは顧客に選択肢を提供し、可用性を開放するために必要なものだ。そのために、場所と支払い方法の選択肢を提供している」と述べた。