日立製作所(日立)と日立ビルシステムは4月26日、エレベーターをはじめとするビル設備の遠隔監視・保全サービスの中核を担うシステム・施設である「管制センター」を2022年5月4日に全面刷新することを発表した。

  • 全面刷新した「管制センター」(左)と「BUILLINK」のスマートフォン向けメイン画面イメージ(右)

    全面刷新した「管制センター」(左)と「BUILLINK」のスマートフォン向けメイン画面イメージ(右)

両社は、1985年に開設した「管制センター」を中核として30年以上にわたってエレベーターをはじめとするビル設備の遠隔監視を展開している。現在は、日本国内で日立ビルシステムが保全契約を結んでいる18万台以上のビル設備について、遠隔監視・保全サービスを提供している。

今回の全面刷新により、PC・スマートフォン上で一元的なビル設備の稼働状況確認やエレベーターの遠隔制御などが可能なビルオーナー・管理者向けダッシュボード「BUILLINK(ビルリンク)」など、遠隔監視・保全サービスのメニューと品質を強化し、ビル管理業務の効率化を支援する。

「BUILLINK」は地震などの広域災害発生時の稼働状況、復旧進捗の把握など、所有・管理するエレベーターなどのビル設備の各種情報をいつでも確認できるサービス。全面刷新により、「BUILLINK」の対象となるビル設備を従来の昇降機(エレベーター・エスカレーターなど)から、空調、防犯カメラ、入退室管理システム、ビル設備管理システム、受水槽、ポンプ、受変電設備、防災設備などのビル設備・システム全般に拡大する。

また、画面デザインの刷新などによる操作性・利便性の向上、広域災害対応機能の強化、日立ビルシステムが提供する「感染症リスク軽減ソリューション」への対応などを行った新バージョンを2022年5月9日から提供開始する、さらに、AI(人工知能)を活用してエンジニアによる故障復旧を支援する「AIテクニカルサポートシステム」を2022年5月4日から本格導入し、故障復旧対応の迅速化を図る。

両社は今後も、最先端のデジタル技術の活用により、カーボンニュートラルをはじめとする環境対応や、ニューノーマルのさまざまなニーズに応える製品・サービスを開発、提供していく考えだ。