NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は4月25日、中小企業などを対象に、工場の生産ラインなどを支える制御システムのセキュリティリスクを可視化および検知する「WideAngle プロフェッショナルサービス OsecT(オーセクト)」の提供を同日より開始すると発表した。
制御システムのセキュリティ対策には、機器の接続構成などを明確化する「可視化」、異常を認識する「検知」、検知された異常に対応する「対処」などが含まれる。同サービスは制御システムのデータをクラウド上で収集、蓄積、分析することで、可視化と検知の機能を提供するという。
例として、制御システムを構成する機器のOSバージョンや機器同士の接続構成を可視化し、未知の機器接続や不自然な流量の通信といった異常を検知するとのことだ。可視化および検知の状況は専用のポータルサイトで確認可能。
同サービスは制御システムへの設定が不要であり、工場の生産ラインの稼働に影響を与えることなく導入可能だ。通信経路上を流れる既存データを活用するため、収集、蓄積、分析するデータを新たに制御システムに要求せず、制御システムのCPU圧迫などによる工場の生産ラインへの影響もないとしている。
また、同サービスの可視化機能によりセキュリティを強化すべき機器や通信経路が把握できるため、効果的なセキュリティ対策の検討にもつなげられる。検知した異常をリアルタイムでアラート通知するので迅速な対応も可能。
同サービスにおいてクラウドへのデータアップロードで利用する通信網は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けモバイルデータ通信サービス「IoT Connect Mobile Type S」と閉域によるデータ流通を可能とする「Flexible InterConnect」を組み合わせており、通信も暗号化されるため秘匿性の高いデータの外部流出や盗聴の心配もないとのことだ。
同サービスの初期費用は27万5000円であり月額費用が6万6000円となる。