Doogは、4月20日から22日まで東京ビッグサイトで開催された「Medtec Japan 2022」で、人やモノへの自動追従機能や地面に敷設されたラインに沿って自動走行を行うライントレース機能などを搭載した協働運搬ロボット「サウザー」の実機や、人やモノに対して自動で追従する搭乗型ロボット「ゴーウィズ」のコンセプトモデルなどの展示を行った。
Doogは、産業界や公共空間で業務をサポートする移動ロボットの商品企画設計やコアソフトウェア開発を中心に事業を展開する企業。Medtecへは昨年に引き続いての出展で、ブース内でさまざまな移動ロボットが実際に動く様子を紹介しながら、医療関係者などに向けて認知の拡大を行った。
今回ブースでデモンストレーション運転を行ったのは、物資の運搬を行うサウザー、横幅450mm・全長470mmの小型ロボット「サウザーミニ」、試作段階のコンセプトモデルとして展示されたゴーウィズの3機種。
物資の運搬補助ロボットであるサウザーは、レーザセンサを活用して前方を進む人や台車などを追従する機能を搭載している。サウザー同士の追従も可能で、1人が先頭を進むだけで複数のサウザーが1列になって追従することもできる。また地面に敷設された再帰反射素材のラインに沿って自動走行を行うライントレース機能、1度実際に走行し周囲の環境を記憶させることでそれ以降は自律走行が可能となるメモリトレース機能も搭載(機種により搭載機能は異なる)していて、物流、工場などの現場を中心に導入が増えているという。
今後は医療の現場での活用を広げることで、機材運搬の効率化や人手不足の解消に貢献していきたいとのことだ。
また今回コンセプトモデルとして展示されたゴーウィズは、人が乗ることを想定したシニアカーのような設計で、自動追従機能が搭載されている。運転の開始や進行方向の調整は座席正面の操縦バーで行い、センサによる自動追従を開始する際は、操縦バー付近のボタンを押すことで、その時点でセンサが機体前方にとらえた人やモノを追いかけて進む。
さらに、機体側面を歩く人をセンサで捉え並進するような設定も可能で、搭乗者と並走者が顔を合わせてコミュニケーションを取りながら進むことも可能だという。
同じく自動追従機能を搭載したDoog製の自動運転車椅子「ガルー」は、すでにシンガポールでは実証を終え高齢者福祉サービスに導入されている。「自動追従機能を活用することで少人数であっても質の高いサービスを提供できるようになり、医療や介護福祉の現場における人手不足を解消する手助けになることが期待できる」とDoogの担当者は語っている。
Doogは今後の日本国内での展開へ向け、医療業界や介護業界で製品展開を行うパートナー企業を募集していく計画だとしている。