Sansanは4月22日、オンラインによる記者発表会を開き、同社が提供する個人向け名刺アプリ「Eight」のブランドコンセプトを、「名刺アプリ『Eight』」から「キャリアプロフィール『Eight』」に変更し、新機能を追加すると発表した。
経団連が行った企業への調査によると、自社の社員が自律的にキャリアを形成しているのは2割ほどにとどまっており、働き手の自律性を重視したキャリア形成への転換が、今後の課題となっている。
Sansan 取締役 Eight事業部 事業部長の塩見賢治氏は「終身雇用が徐々に薄まる中、長期化する職業人生それをより豊かなものにするために、自身のキャリアを主体的に考え継続的に学び、社内外へ通用する人材へと自身の価値を高めていくことが重要だ」と述べた。
Eightの登録者は、2021年11月末時点で約300万人を超えた。今回、名刺アプリからキャリアプロフィールへとブランドコンセプトを変更し、これまで提供していた機能に加え、新機能としてキャリア情報を集約したタブを搭載する。ユーザー自身がキャリア形成を能動的に行うことを支援する。
新しく搭載するキャリアタブでは、自分磨きに役立つ情報や、知らなかった企業の情報、求人情報を収集することができる。キャリアアップに役立つスキルを学べる「スキルレポート」や、企業へのインタビュー内容をレポートや動画で紹介する「企業レポート」、求人情報、オンラインイベントなどのコンテンツを提供する。
これらの情報は職種ごとに表示され、実装時には営業に関わる情報が掲載される。今後、新たな職種を順次追加する予定。
また、同社は名刺がなくてもEightに新規登録ができる機能を開発中とのこと。名刺を持っていないビジネスパーソンだけにも利用機会を提供する。さらに、Eight内でユーザーと企業が双方向でコミュニケーションを取ることができる機能も開発だ。いずれも今夏中の実装を目指す考え。
「ユーザーと企業による双方向のコミュニケーションによって、人材と企業のマッチングを後押しする。マッチングからビジネスパーソンはキャリアアップし、企業は優秀な人材の獲得やそれに伴う事業成長が期待できる。その結果、経済が盛り上がる。そういった波をEightで起こしていきたい」(塩見氏)