東急建設は21日、設計BIM(Building Information Modeling)データと積算システムを連携するプロトタイプシステム「建築BIM積算(精算見積)連携システム」を開発したことを発表。実証を経た10月には本格運用を開始する。同社によればBIMデータによる積算システム連携の実用化は業界初になるという。
システムは、設計BIMデータと同社が運用する東急用にカスタマイズされた和田特機の建築積算ソフトウエア「Tetra21」を連携。BIMデータの属性データ、工事項目・コードなどを統合しデータベース化を行い、東急版の「Tetra21」で運用できるデータに変換する。積算BIMデータをそのまま積算システムに入力できるようになり、積算業務の大幅な効率化と省力化、見積変更時の迅速な対応を実現する。同社によれば、現状の積算業務の70%を削減できるという。本年10月のシステム運用を目標にテストや調整を行う予定だ。
同社は長期経営計画でBIMプラットフォームの構築による建築事業のデジタルシフトを掲げており、今後、開発した積算システムやBIMの運用に限らず、コンサルタント業務などを展開し建設業界のDXを推進していくという。