アダマンド並木精密宝石と佐賀大学は4月19日、超高純度の直径2インチのダイヤモンドウェハの量産技術を開発したことを発表した。
これまで両者は、独自のステップフロー成長法を用いた直径2インチの高品質ダイヤモンドウェハ(商品名:KENZAN Diamond)を開発したことを2021年に発表していたが、同ダイヤモンド結晶成長技術では、高い成長速度を得るために窒素ガスを使う必要があり、数ppmの窒素不純物がダイヤモンド結晶に混入してしまうという課題があった。一方で、すでに市販されている窒素濃度3ppb以下の超高純度ダイヤモンドは、4ミリ角ほどの大きさであり、量産適用するには小さすぎるという課題があったという。
そこでアダマンド並木精密宝石では今回、結晶成長で窒素の混入を極力抑えて、超高純度の直径2インチのダイヤモンドウェハの量産技術を開発。ダイヤモンドを用いた量子メモリは超高密度のデータ記録が可能で、直径2インチのダイヤモンドウェハ1枚でBlue-Rayディスク10億枚分のデータが保存できるという。
なお、両者では、同製品について2023年の製品化を目指すとしている。