Infineon Technologyは現地時間の4月13日、1200V耐圧のSiC MOSFETである同社のCoolSiCシリーズに、新しくM1Hと呼ばれる新製品を追加した事を発表した。このCoolSiC M1Hに関しての説明が、4月20日にインフィニオンテクノロジーズジャパンより行われたので、その内容をご紹介したい。

Infineon自体は、Cypress Semiconductorの買収で大分製品ポートフォリオを増やしているものの、現在もパワー半導体の売り上げが全体の半分を占め、またセグメントで言えば自動車向けなどが非常に多い格好になっている(Photo01)。

  • CoolSiC M1H

    Photo01:コロナ禍においても昨年度はそれなりに売り上げを伸ばしているとしている。ちなみにパワー半導体関係では、元々のラインナップに加え、2014年に買収したIR(International Rectifier)関連のポートフォリオが大きい様に思う

さて、今回の製品はPhoto01で言うところのIPC(Industrial Power Control)事業部の製品であるが、そのIPCの売り上げはこんな感じ(Photo02)。

  • CoolSiC M1H

    Photo02:まだ製品の主体はIGBT(ディスクリート+モジュール)だが、SiCにも力を入れている

IPMではやや他社の後塵を拝しているが、IGBTやゲートドライバではトップシェアで、しかも2位に倍近い差をつけており、マーケットリーダーのポジションにある、としている(Photo03)。

  • CoolSiC M1H

    Photo03:IPMに関しても次第にシェアを増やしているとする

さてそんなInfineonのIPC事業部であるが、今回はSiCの話となる。以前から同社はCoolSiCというブランドでSiC MOSFETのディスクリートあるいはモジュールを提供してきているが、今回はそのCoolSiCの最新版であるCoolSiC M1Hの説明である。