KDDIは4月21日、WILLERと共同で設立した合弁会社「Community Mobility」が2022年4月1日に事業を開始したことを発表した。同社はエリア定額乗り放題サービス「mobi」を提供しており、現在、東京都渋谷区など6エリアで展開している。全国への拡大に向けて、まずは22エリアで、それぞれの地域ごとの課題とニーズに応じたサービスを検討していく考えだ。

  • エリア定額乗り放題サービス「mobi」

同サービスは、半径約2kmの生活圏内の移動において、これまで利用していた自転車やマイカーのちょいのりに代わるサービス。アプリや電話で配車でき、AI(人工知能)を活用することで予約状況や道路状況を考慮し、半径約2kmを目安としたエリア内を出発地から目的地まで最適な道のりで移動できる。子どもの送迎、買い物、免許を保有しない家族の送迎、家族での外食、高齢者の自由な外出など、幅広い用途に応じた利用が想定される。

サブスクリプション(継続課金型)の提供で、料金は30日間の乗り放題プランで1人目が5,000円。同居家族は6人まで登録可能で、1人あたり500円。家族3人で利用する場合、合計6,000円という計算になる。1回の乗車だと、大人が300円でこどもが150円。

事業を開始したCommunity Mobilityは、まずは、生活圏における課題解決や欲しいサービスを満たす、小さな生活エリアごとにフィットしたサービス化を目指す。例えば、免許返納者への代替サービスの提供、家族の送り迎えを代替するサービスの提供、移動サービスの充実化による観光地の活性化などだ。北海道や秋田、大阪など22のエリアで、それぞれの地域ごとの課題とニーズを調査しサービス化を検討していく。

また、移動とエンタメ・スポーツ・教育・医療・介護をはじめとする他業種との連携により、まちに新たな移動の目的を創造し移動総量を増やすことも狙う。吉本興業やイオンタウンなどの企業と連携し、外出機会の創出と新たな移動サービスの提供をしていく考えだ。