NEC通信システムは4月21日、3Dセンサを活用した「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」の提供を発表した。販売価格(税別)は1000万円から(機材、導入、保守費用は含まれていない)。同社は、今後2年間で50セットの販売を目指す。

同ソフトウェアでは、RGBカメラに比べ、夜間・荒天などの悪条件下でも使用できる3Dセンサから3D深度(距離)情報を取得し、同社独自の空間認識の物体検知技術で分析することで、特定のエリアに侵入した人や車両などの物体を検知することができる。Microsoft Windows OS上で利用でき、Livox社製の3Dセンサに対応する。接続可能な3Dセンサ数は3台で、設定可能エリア数は10だ。

  • 「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」の構成

線や面での監視ではなく、3次元の立体的なエリア内を監視できるので、エリア内にある人やモノの検知や人数をカウントできるほか、検知した物体の大きさ、サイズ、検知位置などの情報を特定、出力できる。

  • 立体的なエリア設定での検知(黄色枠がエリア設定)

また、複数のエリアの同時監視、監視時間帯の設定も可能だ。24時間の常時監視のほかに、エリアごとに監視したい時間帯を指定した効率的な監視にも活用できる。

  • 複数のエリア設定(黄色枠がエリア設定)

同社は今後、物体検知技術を応用し、工事現場における危険エリア侵入防止、オフィスなどのフロア内の人数把握、セキュリティ・防犯対策などに加えて、さまざまなシチュエーションで活用できるよう同ソフトウェアの機能拡張と、対応する3Dセンサの機種追加を予定している。