マクニカは4月20日、丸和運輸機関と共同で店舗発注量の需要予測AIの研究開発プロジェクトを開始すると発表した。マクニカの課題解決型サービス「CrowdANALYTIX(クラウドアナリティクス)」を活用し、サプライチェーンの中核を成す物流ロジスティクスセンター業務における人・車両配備の最適化を目指す。
運輸業界は少子高齢化を背景とした労働力不足、車両不足が顕著だ。また、ロジスティクスセンター業務における車両配備・要員配置業務は、長年の経験や勘による属人的作業となっており、センターごとに業務品質のばらつきがあるのが課題だ。
同プロジェクトでは、得意先店舗ごとの出荷実績データ、店舗イベント情報、来客数データ、天気・気温データなどを元に、対象店舗毎に最適化された複数の需要予測AIモデルの開発を目指す。
その後、店舗規模・配送シフト・商品特性などを考慮した形で、翌週の店舗ごとの発注物量予測結果を算出。フェーズ1では、特定店舗を対象にした発注量予測AIの精度を検証し、その後、トラック配車業務の最適化、要員配置の最適化、配送計画の改善の検討を実施していく考えだ。
またマクニカは、同プロジェクトによる需要予測結果を用いた要員配置・車両の最適化を皮切りに、丸和運輸機関の得意先への新たな価値創造やSCM全体の最適化を支援する。さらに傭車(配送業務委託)の適正化によるCO2の削減や在庫管理の適正化によるフードロス削減など、SDGsの推進の支援も行っていくとのことだ。