デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は4月19日、1st パーティデータ活用基盤「WISE Transformer」の提供を開始したことを発表した。

近年、インターネット上におけるユーザープライバシー保護の需要が高まるにつれ、ユーザーのデータ収集やその利用に関しては、世界各国で、法律による規制やブラウザやデバイスにおける技術的な制約が拡大している。

AppleではITPによりWebブラウザ「Safari」でのクッキー利用を制限しているほか、GoogleもWebブラウザ「Google Chrome」での3rdパーティクッキーを廃止する見込みとなっているなど、従来ターゲティング広告や広告効果計測に広く用いられてきたクッキーに対する規制が進んでいる。

こうした背景から、今後のデジタルマーケティングにおいて、クッキーの代替技術やその活用方法の開発が企業の重要な課題となっている。この課題解決のために開発されたのが「WISE Transformer」だ。

「WISE Transformer」は、Googleのタグ管理ツールGoogleタグマネージャーのサーバサイドコンテナの利用により、サーバ内で1stパーティデータを活用・管理が可能であり、ITPの影響を回避できると同時に、ユーザーのプライバシー保護と企業の効果的なデジタルマーケティング活動の両立を実現する。

また、「WISE Transformer」は、Google Cloudを基に開発しているため、Googleの各種プラットフォームを利用している企業において導入がスムーズだ。Googleの次世代サイト解析ツール「Google アナリティクス 4 プロパティ」を利用する基盤であるため、従来のGoogleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)を利用中、もしくはサーバサイドコンテナを利用した広告効果計測を検討中の企業であれば、「Google アナリティクス 4 プロパティ」の導入とサーバサイドコンテナを利用した広告効果計測を同時に実現できる。

  • 「WISE Transformer」の仕組み