データサイエンティスト協会は、4月18日、全国の大学生、大学院生600名に行ったデータサイエンティストに関するアンケートの調査結果を発表した。
今回の調査では、「データサイエンティスト市場の"需要と供給のミスマッチ"の解消」をメインテーマに、これから就職を考える学生がデータサイエンティストに対してどのような印象を持っているかを調べたという。
同調査は所属学部に関係なく、一般の学生を対象に行われ、システムエンジニアやコンサルタントなどの職種と比較してデータサイエンティストの実態を明らかにしている。
具体的には、「職種別認知度」「学部別職種別認知度」「職種別興味度合い/就職意向」「種別興味度合い/就職意向(認知種類別)」「認知経路(データサイエンティストとシステムエンジニア)」「職種別のイメージ」「データサイエンス関連授業の受講状況」という7つの項目でアンケートが行われた。
職種別の「名前を聞いたことはある」割合は、データサイエンティストは53%と昨年度から横ばいであり、システムエンジニアと比べると28ポイントほど低いという結果になったという。
一方で、データサイエンティストを「確かに知っている」と「なんとなく知っている」を合わせた割合は30%で横ばいであるのに対し、システムエンジニアは54%と高い割合であるものの減少傾向となっている。
所属学部別では、理学部・工学部・情報学部での認知度が変わらずに高いものの、経済学部・経営学部などの文系学部での認知度も拡大した。
近年の大学カリキュラム変更の影響もあり、データサイエンス関連の授業の受講割合が、大学1年生で高く、また、国立大学では受講した学生が20%に迫っている。
また、データサイエンティストのイメージとして挙げられる“専門性が高い“ “将来性がある” という印象から就職先の一つとして周りに勧められることも多いことが考えられ、認知経路としてはインターネットや大学の先生の比率が高くなった。
データサイエンティストに対する就職意向は、職種の認知者あたりでみると、システムエンジニアやコンサルタントと同レベルで、データサイエンティストを確かに知っている人では、就職検討の対象にする学生は59%から65%に拡大しているという。