電通国際情報サービス(ISID)は4月14日、同社が進めてきたマイクロサービス開発基盤「M5」の構築を完了し、自社アプリケーションへの適用を開始したことを発表した。
「M5」は、オープンソースソフトウエア(OSS)を用いたクラウドネイティブなマイクロサービス開発基盤。マイクロサービス導入時に必要となるフレームワーク、コンテナ、DevOps設計、IaC、SPA等が利用可能な開発環境を提供。アプリケーションレイヤーからインフラレイヤーまで必要とされる技術をワンストップで提供し、アーキテクチャの検討や検証に掛かる時間を削減するとともに、パブリッククラウドおよびオンプレミス環境いずれへも迅速に導入することが可能。「M5」を構成する技術は、最新のテクノロジートレンドに合わせて継続的にアップデートするという。
エンタープライズシステム構築の際に必要となるアプリケーション共通機能(ユーザー管理、権限管理、ビジネスデータ管理、ステータス管理、ワークフロー等)をAPI化し標準搭載することで、どのシステムでも必要となる共通機能の開発費用と期間の削減が可能。業務特化したシステム機能も用意し、現時点では金融機関の市場系システム向け共通機能(マーケットレート管理、ポジション枠管理等)を備える。
また、UIのSPAを実現するため、JavaScriptライブラリであるReactのテンプレートを提供することで、画面遷移・更新パフォーマンスの向上が期待できるとともにブラウザの挙動に縛られないUI/UXが容易に実現可能だとする。
ISIDは今後、新たに開発するアプリケーションに「M5」を適用していくとともに、エンタープライズシステムのモダナイゼーションを望む顧客企業向けに「M5」を活用したマイクロサービス導入支援を行っていく構えだ。