横河ソリューションサービスとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は4月8日、手動オペレーションが不可欠な化学プラントの運転をAI(Artificial Intelligence:人工知能)により支援する「AIプラント運転支援ソリューション」の提供を開始すると発表した。
同ソリューションは、稼働中の化学プラント内の各種センサーから取得した温度や圧力などのデータ(以下、プロセスデータ)をもとに、AIモデルが運転員に手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示するものだ。横河ソリューションサービスが持つプラント制御のノウハウと、NTT ComのAI開発ツール「Node-AI」により作成したAIモデルを組み合わせている。
AIモデルは手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示するだけでなく、その根拠も提示するため、納得感を持ってオペレーションできる利点を持つ。さらに、蓄積された運転員の操作履歴の中から現状に近い状況で収集された操作履歴などを抽出して自動再学習するため、常に最適な手動オペレーションの推奨値を提案可能だ。
また、同ソリューションはアジャイル開発を採用しており、ソリューション導入後の現場ニーズを踏まえた機能追加などに対応する。導入にあたっては、実際に各プラントに蓄積されたプロセスデータを基に分析とヒアリングを実施し、ソリューションの適合性を確認する。その上でAIモデル構築と実地検証に取り組むとのことだ。