ソニーグループは4月4日、AIロボティクス領域の新たな探索として、新型エンタテインメント(エンタメ)ロボット「poiq(ポイック)」、ならびにpoiqをユーザーと育成する期間限定のプロジェクト「poiq育成プロジェクト」を開始したことを発表した。
poiqは主に対話を通じてユーザーを理解しながら成長し、ユーザーの興味や関心に沿った知識を対話に活用することでより充実したコミュニケーションを図ることを目指した開発中のエンタテインメントロボット。同社では、アニメ、映画やマンガなどの物語の中で描かれる主人公に寄り添いともに成長していく「バディ」のような存在を実現することを目指して誕生したと説明している。 poiq育成プロジェクトは、そうしたpoiqに対し、開発チームのみならず同じ未来像を志向するユーザーとプロジェクトを展開することで、より探索を深ることを目指し実施されるもの。参加者は広く一般から募集し、約1年間(2022年4月4日~2023年3月31日)のプロジェクト期間中、参加者が実際にpoiqと暮らし、必要な知識を教えながらpoiqの育成に挑戦し、エンタメロボの自然対話技術を進化させようというものとなっている。
プロジェクトのガイド役には声優の雨宮天さんがクリエイターの立場から参加し、公式YouTubeチャンネル「雨宮天のてくてく天ちゃん」でスタートする「天ちゃんのpoiq研究所」でリーダー役を務める。同研究所は、研究リーダーに任命された雨宮天さんが、人間のバディを目指すpoiqに、一般募集の研究員と共に対話と知識を教えていくというもので、配信番組の中で雨宮さんとpoiqが会話する様子、poiqができることやpoiqの成長などが紹介されるという。
なお、poiqの声や喋り方は、複数のキャラタイプから選べるよう開発中だが、2022年4月4日時点では、キャラタイプ「アマーリ」が利用可能で、その声を担当するのは、声優の花守ゆみりさんだという
また、プロジェクトへの参加者募集は、研究所のWebサイトにて行われており、応募アンケートへの回答および申し込みの後、選考・抽選を経て、研究員が選定される予定(応募にはMy Sony IDならびに参加費5000円が必要。当選結果は、当選の有無に関わらずMy Sony IDに登録したメールアドレスへ届くという)。応募スケジュールは2022年4月10日23:59までで、当選案内および手続きは4月21日~24日の間。プロジェクトへの参加開始は4月末より順次としている。
poiqの2022年4月4日時点での仕様は以下のとおり。
- 名称:poiq(ポイック)
- 型番:CER-1000
- 可動部(自由度):顔(3軸)、ホイール(2軸)
- キースイッチ類:電源ボタン、音量ボタン、WPSボタン(Wi-Fi Protected Setup)
- LED:目(白×8、RGB×6)、電源/充電LED、Wi-Fi LED、Bluetooth LED、お知らせLED、コミュニケーションLED
- カメラ:カメラ×1
- 端子類:USB Type-C端子×1
- サウンド:スピーカー、マイク×4
- センサー類:6軸検出システム×2(3軸ジャイロ・3軸加速度)、ToFセンサー×6、ミリ波レーダーセンサー、近接センサー
- 消費電力:約4W
- 連続稼働時間:約180分
- バッテリー容量:16.4Wh
- 外形寸法:直径約72mm×高さ約118mm(突起部を除く)
- 重量:約410g
- 通信方式:IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.2