ヤフーは今年の1月12日に、社員一人一人のニーズに合わせて働く場所や環境を選択できる人事制度「どこでもオフィス」を拡充すると発表していた。いよいよ4月1日より同制度が開始となる。

新制度では、居住地の選択肢が拡大される。同社はこれまで、出社指示があった際に午前11時までに出社できるエリアに居住地を限定していたが、これが撤廃となる。北海道や沖縄県への移住を決めた社員もいるとのことだ。

これに伴い、通勤手段の制限も撤廃される。従来の通勤手段は電車や新幹線、バスのみと定めていたのだが、本日からは特急や新幹線、高速バスを利用した通勤が可能となる。さらに、交通費の上限も撤廃されるようだ。

新制度「どこでもオフィス」の開始にあたり、「どこでもオフィス手当」が増額となる。1カ月あたり、どこでもオフィス手当5000円と通信費補助5000円の計1万円が支給されるとのことだ。

加えて、タブレット端末の利用希望者については業務用PCとは別にこれを支給するほか、社員間のコミュニケーションの活性化を目的として、社員間で行われる懇親会の飲食費用を1人あたり1カ月あたり5000円まで補助するという。

同制度の対象となるのは、全国の正社員、契約社員および嘱託社員として同社に従事する約8000人だ。事前に実施したアンケート調査では、社員の81%が同制度について「とてもいいと思う」と回答している。また、「利用する」(11%)、「利用を検討している」(22%)、「機会があれば利用したい」(49%)との回答も得られており、多くの社員が同制度の利用に前向きだ。