NXP SemiconductorsはeモビリティにおけるSiCのパワー半導体モジュールの普及促進に向けて、日立エナジーと提携したことを3月30日に発表した。
同提携の目的は、NXPの絶縁型高電圧ゲート・ドライバ「GD3160」と日立エナジーの車載SiC MOSFETパワー・モジュール「RoadPak」で構成された、パワートレイン・インバータ向けの効率、信頼性、機能安全を向上するSiC MOSFETベース・ソリューションの提供だとしている。
従来のシリコンIGBTに比べ、SiC MOSFETパワー・デバイスは、電気自動車メーカーにとって航続距離の延長と総合的なシステム効率の向上が可能となる。SiC MOSFETパワー・デバイスは高性能パワー半導体モジュールと絶縁型ゲート・ドライバで構成されており、高速スイッチング、低いターンオン抵抗、熱損失の低減を可能にし、電気自動車のパワートレイン・インバータの小型化とコスト低減、バッテリ・パックの容量低減、航続距離延長を実現するという。
日立エナジーの車載パワー半導体モジュールRoadPakにNXPのGD3160高電圧絶縁型ゲート・ドライバを組み合わせ、高速で信頼性の高いスイッチングと故障保護を可能にしたとしており、RoadPak SiCモジュール向けにカスタマイズしたGD3160ハーフブリッジEVB「FRDMGD31RPEVM」および日立エナジーの1200V RoadPakハーフブリッジSiCモジュールはすでに供給が開始されている。