アバストは3月29日、2021年に日本で最も拡散されたマルウェアのランキングを発表した。同ランキングは、アバスト脅威研究所が2021年1月1日から12月31日に収集した脅威データに基づいたものとなる。

デスクトップを狙った脅威では、トロイの木馬(38.4%)に加え、不要な広告を表示して情報を盗み出すアドウェア(14.6%)や、詐欺(12.5%)も目立った。また、ファイルに悪質なコードをコピーし、ファイルを破損したり、システム内でさらに拡散させたりするインフェクターや、ワームも確認された。

  • 日本で2021年に最も拡散されたデスクトップマルウェア、出所:アバスト

Androidデバイスを狙った脅威では、バンキングマルウェア(40.5%)に次いで、異なるマルウェアをデバイスにダウンロードするドロッパー(30.2%)や、アドウェア(11.4%)が観測された。また、トロイの木馬、スパイウェア、ランサムウェアも多く確認されている。

  • 日本で2021年に最も拡散されたAndroidマルウェア、出所:アバスト

世界全体でも、2021年デスクトップユーザーが最も多く遭遇したマルウェアはトロイの木馬(28.9%)で、インフェクター(17%)とアドウェア(13%も続いて見られたという。Androidでは、アドウェア(50%)、トロイの木馬(26%)、ドロッパー(11%)が最も拡散されており、検出が難しいマルウェアが多くなっているという。