日本テラデータは3月29日、散在するデータを統合管理するマスターデータ管理ソリューション「Teradata Master Data Management(MDM)」に追加することで、顧客情報統合の機能をより機敏に実行可能となるソフトウエア「Connected Identity」を日本で提供開始すると発表した。

  • 「Connected Identity」のイメージ

個人が多数のデバイスやサービスを利用する現在において、それぞれのIDで構築管理されるカスタマーデータでは「一人の顧客」が複数の個人に見えてしまい、セグメントのゆがみや一貫性のないメッセージの送出を招く恐れがある。また、データモデルが提供されていないプラットフォームでは、無秩序に収集・格納されたデータをビジネス情報に有効に変換し、活用できない課題がある。

こうした課題に対し「Connected Identity」は、顧客情報の統合にフォーカスすることで、さまざまな顧客情報を「ひとつのID」で管理される「一人の顧客」の情報として統合できるカスタマーデータプラットフォームが構築できるという。

同ソフトは、同社がデータウェアハウスベンダーとして培った経験をもとに想定した顧客情報を網羅したデータモデルを提供する。これを利用することで、ビジネスにおけるデータ活用の迅速化が望めるとのことだ。また、データモデルは柔軟性を備え、各社独自の変更や追加も可能。

さらに同ソフトは、収集したデータからデータモデルまでの顧客情報統合のパイプラインを形成するという特徴を持つ。パイプラインはノーコード、ローコードで作成可能なGUI(Graphical User Interface)を備える。データのクレンジング、欠損値の扱い、標準化、属性の評価、マッチング、マージなどのファンクションをパイプライン上に配置しているとのことだ。