富士通Japanは3月29日、ドリルやプリントなどの紙教材を出版する教材会社向けに、デジタル教材の提供を支援する「Fujitsu 初等中等教育向けデジタル教材提供サービス」(以下、デジタル教材提供サービス)の提供を開始すると発表した。同サービスは同日より、SaaS(Software as a Service)モデルで提供する。全国の小中学校や高等学校の教員と、児童・生徒を対象とするとのことだ。価格は個別の見積もりとなるため要問い合わせ。

  • 「デジタル教材提供サービス」の提供イメージ

同サービスが提供するデジタル教材はインターネットを経由してアクセスできるため、GIGAスクール構想下の、タブレット端末を用いた自宅学習にも用いることができる。同社のドリルシステム「FUJITSU 文教ソリューション K-12 個別学習支援 V1 ペンまーる」で培った手書き文字認識技術を活用したデジタル採点機能を搭載しており、タブレット上で記入した手書き解答を自動採点し、正答をすぐに確認できる。

  • デジタル教材を作成するイメージ

さらに、既存の紙教材の入稿データを画像として取り込み、解答形式や配点などの設定をするだけで、自動採点が可能となる教材作成機能も備える。同機能は筆算や文字のなぞり書きなど複雑な解答形式にも対応していることから、教材会社はこれまでの紙教材をデジタル化できるだけではなく、新規の教材も作成可能だ。さらに、これらの一連の作業はブラウザ経由で行えるため、教材開発用の専用アプリケーションなどは不要。教材会社の社員は働く場所にとらわれずに教材のデジタル化を推進可能となる。

  • 「デジタル教材提供サービス」が対応するさまざまな回答形式

加えて同サービスでは、進級時に児童・生徒自身がクラスや出席番号などの情報をプルダウン形式で入力すると、それらの情報が進級時の年度更新にも自動で反映されるため、教員による更新作業が不要となる特徴を持つ。