ニコンは3月24日、第8世代(G8)プレートサイズ対応のFPD露光装置「FX-88S」を2022年4月上旬より発売することを発表した。

同露光装置には、第6世代(G6)対応の「FX-68SH/68S」で高解像での量産実績のあるi線の投影レンズを搭載し、G8基板でも1.5μm(L/S)の解像度での露光を実現したほか、「FX-68SH/68S」と同様の高精度フォーカス補正システムを踏襲することで、G8基板全面で高い線幅均一性を実現するとしている。

また、第10.5(G10.5)世代対応の「FX-103SH/103S」に搭載した大型ステージ制御技術と、「FX-68SH/68S」の高解像投影レンズを採用することで、高精度アライメントを実現したほか、複数の投影レンズで構成された独自のマルチレンズシステムにより、プレート面の局所的な補正を可能とし、大型基板のさまざまな歪み形状にも対応することが可能となっており、高い歩留まりを実現するともしている。

さらに、マルチレンズシステムの採用により、高い解像度で広い面積の一括露光を実現しており、4回のスキャンで、G8基板の全面露光を可能とするとしているほか、既存機種「FX-86SH2」と比較して、ステージの駆動速度を30%以上改善することで、タクトタイムの向上させたともしている。

なお、同社では同露光装置を活用することで、スマートデバイスやハイエンドモニター、大型テレビなどの、さまざまな高付加価値プレミアムディスプレイ向けパネルを効率よく生産することが可能になるとしている。

  • 第8世代プレートサイズ対応のFPD露光装置「FX-88S」

    第8世代プレートサイズ対応のFPD露光装置「FX-88S」