2022年3月21日(現地時間)、オープンソースのファイル共有プラットフォーム「Samba」の最新版となる「Samba 4.16.0」がリリースされた。このリリースはバージョン4.16系の最初の安定版であり、いくつかの新機能と多くのバグ修正が含まれている。
主な変更点は次のリリースノートにまとめられている。
今回のリリースでは、smbdから派生して新たにsamba-dcerpcdバイナリが追加されている。これはDCE/RPCサービスのためのデーモンプログラムであり、DCE/RPCを利用したメンバーサーバの追加をより手軽に行えるようになる。samba-dcerpcdは起動スクリプトを変更してsmbdからオンデマンドで呼び出せるほかに、独立したプロセスとしてスタンドアロンで起動することもできる。
その他の主な変更点としては、以下が挙げられる。
- HeimdalKerberosの実装がアップデートされ、間もなくリリースされるHeimdal 8.0により近いバージョンになった
- デバイスがActiveDirectory証明書サービスから証明書を登録できるようにする、自動証明書登録機能がサポートされた
- 内部DNSサーバのDNSフォワードアドレスにポートを追加できるようになった
- 古いSMB1プロトコルが非推奨になり、SMB1のSMBCopyコマンドが削除された
SMB1については、今後もさまざまな機能が段階的に廃止されていく予定だという。ただし、現段階ではデフォルトで無効にされてはいるものの、まだ大部分の機能は削除されずに残されている。
Samba 4.16.0は次の公式サイトよりダウンロードすることができる。