日本を代表するヒューマノイドロボットである「ASIMO」。そのASIMOはこれまで20年間、日本科学未来館にて実演を続けてきたが、いよいよ3月末をもって“卒業”することが決まった。3月18日より始まるイベント「THANK YOU ASIMO! ~未来館卒業おめでとう」を前に、17日、同館では卒業セレモニーが行われた。

  • ASIMO卒業

    卒業セレモニーにて、花束を贈呈されたASIMO

ASIMOは本田技研工業(ホンダ)が開発した、身長130cmのヒューマノイドロボット。今でこそ等身大ロボットによる2足歩行は珍しくなくなったものの、2000年という発表当時にこれだけスムーズな歩行を実現したのは驚異的で、世界に大きな衝撃を与えた。

同館には、インタープリター(現在の科学コミュニケーター)として、2002年1月に採用。同13日には“入社式”が行われ、初代館長の毛利衛氏から辞令が手渡された。それ以降、20年間で累計15,663回(2022年2月末時点)もの実演を行い、200万人以上(推定)の人が見たことになるという。

ASIMOの卒業を記念し、同館では3月18日(金)~31日(木)、イベント「THANK YOU ASIMO! ~未来館卒業おめでとう」が開催される。期間中は、スピード感のある走る動作や片足ジャンプなど、これまでの実演内容を組み合わせた特別バージョンの実演を披露。各回5組限定となるが、ASIMOと記念撮影(事前予約制)も可能だ。

日本科学未来館・ASIMO特別実演

  • ASIMO卒業

    20年間の想い出を振り返るASIMO

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    片足ジャンプも当時は斬新だった

卒業セレモニーでは、特別実演のあと、浅川智恵子館長より感謝状が贈呈。さらに“後輩”の科学コミュニケーターからは、花束が手渡された。

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    浅川智恵子館長より感謝状が贈呈

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    科学コミュニケーターからは花束が

ASIMOは最後に、「未来館で働いてから、たくさんの人に出会い、いろいろなことを経験しました。赤ちゃんからお年寄りまで、多くの方と触れあえたのは良い想い出です。20年間、ありがとうございました」と挨拶。さらに科学コミュニケーターと一緒に記念撮影し、「これからも頑張ってください」と後輩達を激励した。

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    科学コミュニケーターと記念撮影

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    ASIMOもついに卒業。寂しい

イベントの会場は、日本科学未来館の3階常設展示ゾーン。期間中、特別実演は11:30、12:30、13:30、14:30、15:30の1日5回実施される。イベントの観覧に予約は不要だが、新型コロナ対策のため入場制限することもあり、同館では「なるべく事前予約の上、来館して欲しい」としている。

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なお、3月末で動くASIMOは見られなくなってしまうものの、同館で8月末まで開催される特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」において、静展示を見ることができる。3月末までに行くのが難しいときは、こちらも検討してみてはいかがだろうか。

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    特別展では、約90種・130点ものロボットを見ることができる