NTTデータ経営研究所は3月17日、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供する「NTTコム リサーチ」登録モニターを対象に「買い物における『こだわり』に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
20、30代の6割以上は購買過程の体験にも価値を感じていること、こだわりのある商品では約7割が商品・サービスづくりへの関与に価値を感じていることなどが明らかになった。
同調査は、20代~70代までの一般の消費者を対象に、こだわりのある商品・サービス、こだわりの無い商品・サービスそれぞれの購買における、行動や価値観を調査・分析し、それぞれの商品・サービスにおける特有の行動や、消費者が購買時に重視する価値観を調査したもの。
「家族、友達、知人と一緒に買い物を楽しめる」という体験をうれしいと思うかという質問に対して、20代、30代の7割以上が「とても思う」もしくは「思う」と回答し、若い世代ほど他者と一緒に購買するという体験に価値を感じている。「豪華、贅沢な店舗で買い物できる」という購買体験に対しても、20代、30代では約6割が「価値を感じる」と回答し、若い世代ほど商品・サービス自体だけでなく、購買過程の体験も重視していることが明らかになった。
こだわりがある商品における、商品・サービス作り(設計、製造など)への関与意向について質問したところ、約7割が商品・サービスづくりに関与すること「価値を感じる」と回答し、得られる価値として魅力を感じるものとして「自分の好みを反映できる」が「自分が作ったことを他人にアピールできる点」を上回った。この結果は、インスタ映えなどのような他者へのアピール以上に、自身の満足度を上げることに関心が高いということを示しているとNTTデータ経営研究所はみている。
こだわりのない商品に関しては、約半数が「現在利用しているものと同じ商品・サービスを購入する」と回答、約半数弱が「情報収集に時間をかけない」、約2割が「周囲の意見を聞くことなく購入」、「類似商品との比較をほとんど行わない」と回答した。こだわりのない商品についてはほとんど情報収集を行わず、必ずしも今の商品を気に入ってリピート購入しているとは限らず、習慣的にリピート購入を行っている人が多いようだ。
こだわり派の約9割が衝動買いの経験があると回答している一方で、こだわらない派では約半数にとどまっており、こだわりがない人は購買全般に対してこだわりのある人と比較して慎重であることが見受けられる。こだわりのある人では、半数以上が価格のみならずデザインや機能を気に入ることによる衝動買いの経験があると回答しており、こだわりを持つ人はこだわりがない人よりも幅広いアプローチにより購買意欲を掻き立てやすいのではないかと同社はみている。