奈良先端科学技術大学院大学は3月16日、大学構内にローカル5G(第5世代移動通信システム)ネットワークシステムを導入し運用を開始したことを発表した。
同大学はローカル5G用無線局として、構内を広くカバーする屋外向けと、既設の「スマートホーム」に対する新たな無線網の追加を目的とした屋外向けの、計2局を設置した。これにより、先端的研究環境と充実した大学院教育環境の実現を目指すという。
5Gネットワークを活用した具体的な取り組みの例として、同大学は「ビッグデータアクセスの実現による研究力強化」「高精細ストリーム配信の実現」「次世代(6G)移動通信システムの研究への貢献」「5Gの測位機能とGPSによる広範かつ低コストなセンシング」などを挙げている。
5Gの高速、大容量、かつ多接続可能な通信システムにより、AI(Artificial Intelligence:人工知能)や機械学習に必要となる研究基盤を活用できるだけでなく、GPSの測位機能と連携することで降雨予測精度向上によるゲリラ豪雨対策なども見込めるとのことだ。