楽天グループ(楽天)と楽天損害保険(楽天損保)は3月16日、ドローンを用いた建物屋根部の高所損害調査において、高速通信規格の「5G」を活用してリアルタイムで鑑定を行う実証実験に成功したことを発表した。
同実証実験は、東京都内の住宅地にて2022年3月7日に実施された。一般住宅に台風や雪災等による被害が起きたことを想定し、その屋根部上空にドローンを飛ばし、搭載されたカメラにより映像を撮影。
映像は、5Gを活用したライブストリーミングにより、住宅地から離れたオフィスに転送され、鑑定人が映像を確認しながらリアルタイムで屋根部を鑑定した。楽天モバイルが5G環境ならびに技術知見を提供し、楽天の無人ソリューション事業部がドローンの操縦や飛行を行った。
楽天損保と楽天は現在、日本全国にドローンを用いた建物屋根部の高所損害調査サービスを提供している。両社は今回の実証実験結果を踏まえ、将来的に同サービスにおける5Gの活用を目指す。
5Gを活用した高所損害調査により、鑑定人はドローンで撮影し、5Gにて伝送される高精細の映像をもとに、現場の様子を正確に捉えた鑑定業務を調査対象から離れた場所で行うことが可能。また、従来は撮影した画像を送付後に鑑定が行われていたが、ライブストリーミングにより撮影と鑑定を同時に行うことで鑑定結果を提出するまでの時間が短縮される。