三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)とゼロボードは3月15日、製造業に向けた温室効果ガス(GHG)排出量の算定・可視化および削減支援などに関する協業を発表した。

今後は両社が開発・提供するシステムやサービスを連携させて、データの収集から可視化、分析など、GHG排出量管理に関するさまざまな課題・ニーズに対応するサービスの検討・開発を進める。同サービスは2023年中に開始する予定だ。また、併せて非製造業向けのサービス拡充についても検討していくという。

提供するサービスの概要は以下となる。

  • 提供するサービスのイメージ

エネルギーダッシュボードとしての多角的な分析
企業内のオフィス、工場、各種生産ラインのGHG排出量の見通しと実績を一元管理、比較評価できるようにし、どの場所のどの企業活動の削減効果が高いのか(ホットスポット)の見極めを実現する

製品個別のカーボンフットプリント(CFP)の算定
欧州連合(EU)において2024年から産業用・電気自動車用バッテリーにおけるCFPの申告義務化が予定されるなど、製造業は製造・販売する製品個別のGHG排出量の管理要求に応えるべく、CFP算定の基盤を提供

製品設計段階での低環境負荷の検討基盤
製品コストの70~80%が設計段階で決まると言われているのと同様、製品ライフサイクルにおける消費エネルギーも設計でしっかり考慮しておくことが重要となる。同サービスは、PDM/PLMといった設計情報を管理するシステムと連携し、低環境負荷設計を検討に貢献する

MDISはこれまで、基幹業務システム(ERP)、製造実行システム(MES)、製品ライフサイクルマネジメントシステム(PLM)など、製造業に幅広いシステムを導入してきた。ゼロボードは、GHG排出量算定・可視化クラウドサービスを提供しており、金融機関や電力会社など幅広い連携先を有している。