インターネットイニシアティブ(IIJ)は3月14日、同社が提供するクラウド型の統合メールセキュリティサービス「IIJセキュアMXサービス」のアンチウイルス機能を強化するため、新たにディープラーニング(DL:深層学習)技術を用いて未知のウイルスも検知できる米Deep Instinctの次世代型アンチウイルスエンジンを基本機能に組み込み、提供開始した。同社によると、ディープラーニング技術を用いたアンチウイルス対策を提供するメールセキュリティサービスは国内初とのこと。

  • 次世代型アンチウイルスエンジンのイメージ

同サービス、検知エンジンとして複数セキュリティ・ベンダーの製品を利用した多段的なアンチウイルス・アンチスパム対策を行い、脅威メールのすり抜けを防御する。

新たに導入したエンジンは、人工知能(AI)による深層学習の技術を用いて数億を超える膨大なファイルのデータサンプルから悪性ファイルの特徴を数値化して作成した数理モデルを使用し、対象の危険度を予測する。

ウイルス判定にディープラーニング技術を利用することで、未知のウイルスに対してもその構造から危険性を予測できるため、実行前にウイルスを判定しブロック可能としている。

セキュアMXの基本機能に同エンジンを追加することで、巧妙化するサイバー攻撃に幅広く対応し、検知精度の向上に加え、従来のパターンファイルを用いたウイルス対策では判定できなかった未知のマルウェア、ゼロデイ攻撃に対する防御機能を向上する。

基本機能として提供するため、ユーザーは追加費用なしでメールセキュリティを強化できるとのことだ。