CureAppは3月9日、同社と自治医科大学 内科学講座循環器内科学部門が共同研究を行っていた本態性高血圧症に対する治療アプリの薬事申請が、薬事・食品衛生審議会プログラム医療機器調査会において了承されたことを発表した。

なお、厚生労働大臣からの正式な薬事承認取得は今後となる見込みで、正式取得後、改めて発表を行う予定だ。

高血圧症は国民病と言われ、関連死亡者数は年間10万人にもおよぶが、高血圧治療は、治療薬となる降圧剤の服用期間が長期になることへの懸念や、実効性の高い生活習慣改善は、介入が困難で継続が難しいといった課題があった。

このような課題に対し、同治療アプリは、患者ごとに個別化された治療ガイダンス(血圧モニタリングと生活習慣ログから個別化された食事、運動、睡眠などに関する知識や行動改善を働きかける情報)を患者へ直接提供することで、行動変容を促し患者の正しい生活習慣の獲得をサポートすることで、継続的な生活習慣の修正が期待できるとしている。

また、医師側においても患者の日々の生活習慣の修正状況が医師側のアプリにより確認できるため、限られた時間内での診療の質の向上が見込めるという。

  • 高血圧症向け治療用アプリのイメージ

    高血圧症向け治療用アプリのイメージ(出典:CureApp)

同社は2020年には、ニコチン依存症を対象とした治療用アプリの薬事承認を取得しており、このアプリは保険適用となっている。

高血圧症に対する治療アプリについても、正式な薬事承認後に保険適用に向けての手続きを進めていく方針だ。