三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)と米マイクロソフト(マイクロソフト)は3月9日、クラウド分野において、複数年にわたる戦略的提携を締結したと発表した。両社は、SMBCグループのDX(デジタルトランスフォーメーション)加速と、日本および世界における業界の変革を推進する革新的ソリューションの提供を共同で行っていくという。
SMBCグループ内のDX施策としては、マルチクラウド戦略とハイブリッドクラウド戦略の一環として、Microsoft Azureを優先的クラウドプラットフォームとして選択し、Azure Virtual Desktop、AzureBatch、Azure Kubernetes Servicesなどのサービスを活用して、自社のIT環境とワークロードのモダナイズとAzureへの移行を進めていく。また、Microsoft 365とMicrosoft Teamsによる、全社員に向けた多様な働き方や組織横断的なコラボレーションを支援する環境を今後も提供する。
また、SMBCグループの従業員のデジタルスキル向上にも取り組む。SMBCグループでクラウドとセキュリティ関連など、高度なデジタルトランスフォーメーションの実践的なトレーニングを提供することで、同グループ全体の技術的専門知識の強化・拡大を支援する。
提携の一環として、SMBCグループは、アジア太平洋地域におけるデジタル取引とサプライチェーンファイナンス分野のイノベーションを推進していく。エンベデッド・ファイナンス(組み込み型金融)の分野では、Microsoft Azureを利用してデジタルを活用した貿易実務とサプライチェーンファイナンスでの変革の推進を目指す。これらのサービスをまずアジア地域で展開し、その後に全世界で展開していく計画だ。
長期的には、両社はMicrosoft Azureを活用したグリーンファイナンスやサステナブルファイナンスのソリューション支援で協力し、脱炭素化関連の取り組みも行っていくという。