TSMCの主要顧客7社が5G通信やHPC向けで必要とされる7nm未満の最先端プロセスについて、新たに値上げされた価格で長期生産委託契約を結んだ模様だと台湾メディアである經濟日報が報じている。TSMCはこの件について、個々の顧客情報に関しては従来通りコメントしないとしている。

台湾半導体業界の情報筋によると、TSMCの2021年の顧客上位3社はApple(TSMC売上全体の25.4%)、AMD(同9.2%)、MediaTek(同8.2%)であり、2022年もAppleがTSMCの売り上げに占める割合は25%を超すものとみられるという。同社の最新世代となるM2チップが4nmプロセス、M2ProおよびM2Maxチップが3nmプロセスの最初のチップになると予測されるという。

TSMCの売り上げに占める4番手から7番手の顧客は、順序は不明ながら、Broadcom、中CEC Huida Semiconductor、Qualcomm、Intelと推定されており、各社のシェアは7~8%と見られている。

なお、Intelに関しては、2021年のTSMCの売り上げに占める割合は約7.2%で、6番手と見られている。2022年について、Intelの製造委託品で最大となるのは6nmグラフィックス関連チップとなる見込みだという。