安藤ハザマ、リバネス、ヒューマノーム研究所、ソーラーテックは3月7日、AIを活用した構造設計支援システム「部材グルーピングシステム」(AIグルーピングシステム)の開発を発表した。
同システムは、構造計算モデルの部材を自動的にグルーピングすることで、RPAによる適切な構造計算を誘導するシステムだ。グループ数については、AIによる自動設定に対応しているほか、個々の建物の制約に対応するために構造設計者が設定することも可能だ。また、グループの数や精度は、熟練した構造設計者と同等であることを確認しているという。
従来の構造設計方法では、構造計算プログラム上で部材情報を手入力で変更し、トライアルアンドエラーを繰り返すため、多大な時間が必要となる。その上、成果品の完成度が担当者の知識・経験による個人の力量に左右されるという課題がある。
そうした課題解決のため、安藤ハザマはRPA(Robotic Process Automation)を用いた自動計算システム(RPAシステム)を構築したが、同システムには対象建物の部材の種類が多い場合、計算時間が膨大になるという施工性の問題があったため、今回、AIグルーピングシステムを開発するに至った。AIグルーピングシステムとRPAシステムを併用することで、従来の構造計算と比較して、計算結果を得るまでの時間が半分程度に短縮することが可能だという。
今後4社は、AIグルーピングシステムとRPAシステムを効率化し、両システムを一体のシステムとして利用できるように整備を進める。