NVIDIAが発表した2022年会計年度(2021年2月~2022年1月)業績によると、連結売上高は前年比61%増の269.1億ドルで過去最高を記録したという。また、営業利益も同122%増の100.4億ドル、純利益も同125%増の97.5億ドルと大きく伸ばした。

売上高の内訳は、ゲーム向け46%、データセンタ向け40%、プロフェッショナルビジュアライゼーション向け8%、車載2%、OEMおよびその他4%で、前年度とほぼ同じ割合となった。

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    NVIDIAの2021年および2022年会計年度売上高の事業別内訳 (出所:NVIDIA決算プレゼン資料)

2022年会計年度第4四半期(2021年11月~2022年1月)における売上高は前年同期比53%増の76.4億ドルで、ゲーム、データセンター、プロフェッショナルビジュアライゼーション各部門の売上高がそれぞれ四半期として過去最高を達成。併せて年度でも過去最高となったとする。また、営業利益は同97%増の29.7億ドル、純利益は同106%増の30億ドルとなった。

NVIDIAの機密データがネット上に漏洩

NVIDIAは、2022年2月23日にハッカーによるサイバー攻撃をうけ、従業員の認証情報や一部の機密情報が盗み出されたことを複数の米国メディアが3月1日(米国時間)に報じている。すでに2月下旬の時点で業界内で噂が広がっていたが、公式に同社が認めたこととなる。

サイバー攻撃によって、どのようなデータがどうやって盗まれたかについて同社の広報担当者は明言していないが、「Lapsus $」と呼ばれるハッカーグループが「機密性の高い/秘密のデータ」や独自のソースコードを含む1TB分のデータを盗んだと主張しているといい、彼らの投稿によると、GPUによる暗号資産(仮想通貨)のマイニングに対するハッシュレートのリミッターに関するソースコードが含まれているという。

なお、NVIDIAは2月23日に悪意のある侵入に気づき、米国政府の法執行機関に通知し、サイバーセキュリティの専門家を雇って攻撃への対応を行っているという。また、2月28日には、今回確認された同社へのサイバー攻撃について、ロシアのウクライナ軍事侵攻と関連性はなく、身代金要求型ウイルス(ランサムウエア)にも関係していないと説明しているが、詳細は明らかにされておらず、現在も継続して調査を行っている状態だという。