AI insideは2月28日、オンラインでメディア向けの説明会を開催した。説明会ではAI inside 代表取締役社長CEO 兼 CPO(Chief Product Officer:最高製品責任者)の渡久地択氏が出席した。

  • AI inside 代表取締役社長CEO 兼 CPO(Chief Product Officer:最高製品責任者)の渡久地択氏

    AI inside 代表取締役社長CEO 兼 CPO(Chief Product Officer)の渡久地択氏

AIのプラットフォーマーへ

同社のビジネス戦略は「AI inside Cycle Engine」と呼ぶ、好循環サイクルを重要視している。渡久地氏は、同戦略について「優れたユーザー体験があれば、多くのユーザーに選ばれ、多くのデータを学習することでAIが賢くなり、より優れたユーザー体験を提供できるというものだ。この循環により、低コスト構造を作ることに努めている」と説明した。

  • 「AI inside Cycle Engine」の概要

    「AI inside Cycle Engine」の概要

こうした戦略のもと同社では、ノーコードAI開発・運用プラットフォーム「Learning Center」、あらゆる情報をデジタル化する「DX Suite」、エッジコンピュータ「AI inside Cube」を提供している。

  • AI insideの製品ラインアップ

    AI insideの製品ラインアップ

Learning Centerは、ノーコードで非エンジニアでも操作できるAI開発運用基盤となり、入力とクリックでAIを自動生成し、低コスト・短期間のAI開発・運用の内製化を可能としている。

DX Suiteは、AI-OCR「Intelligent OCR」でテキストをデジタル化し、大量帳票を仕分ける「Elastic Sorter」の機能を搭載。また、定型だけでなく、13種類の非定型フォーマットに対応し、全文読取や項目抽出、サーチャブルPDFもできる。対応言語は英語、中国語、タイ語、ベトナム語となる。

AI inside Cubeは3機種を揃えており、機密データを第三者に提供せず自社内でAIの運用ができ、Plug and Playで電源を入れればすぐに利用が可能。さらに、カスタマイズや実証実験を不要都市、必要な処理に応じて設置でき、サブスクリプションで提供している。

現在、マーケットプレイスの準備を進めており、同氏は「これまではLearning Centerで自分が作ったAIを使ったり、当社が作ったものを利用してもらったりしていたが、“AIをシェアする場所”を用意すれば、誰かが作ったものを使える。当社製品だけ使ってもらうには限りがあるため、プラットフォームとして需要と供給を勘案し、AIをシェアして使えば、さまざまな種類のAIが実現できるほか、社会問題にも対応できる。今後は、SaaS(Software as a Services)プロダクトの提供からAI開発・運用の内製化の実現と、それにより開発したサービスをマーケットに提供できるプラットフォームとして位置づける」と力を込めていた。

  • 現在はAIのプラットフォーマーを目指すためマーケットプレイスを準備中だ

    現在はAIのプラットフォーマーを目指すためマーケットプレイスを準備中だ

そのために、CPOとCMO(Chief Marketing Officer)を新設しており、2月11日付でCPOは渡久地氏が兼務し、CMOには前刀貞明氏がそれぞれ就任している。