凸版印刷は3月2日、複数の異種ロボットを遠隔集中管理するデジタルツイン・ソリューション「TransBots」を活用した看護業務支援ロボットの実証を実施したことを発表した。種類の異なる複数台の看護業務支援ロボットが、実際の病棟内を自律移動し、病室や検査室への受付・案内を行い、医療従事者の看護業務を支援した。

  • 「TransBots」を使った看護業務支援実証実験の様子。左から、「TransBots」のVRシミュレーター画像、複数の異種ロボットを同時に操作する様子 提供:凸版印刷

同実証実験は神奈川県「令和3年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」で、簡易検証プロジェクトテーマに採択されて実施したもの。同プロジェクトでは、看護師およびその他医療従事者へのヒアリングと、現場観察から、ロボットによる看護業務支援サービスのシナリオを設計。また病棟内のリスクアセスメントを実施し、サービス内容の妥当性の検証と、ロボット起因のリスク分析と技術的課題の洗い出しを行ったとしている。

  • 実証実験で使用したロボット 提供:凸版印刷

その結果、実運用に向けた技術的な課題を把握し、看護師や医療従事者から簡易業務へのロボット導入に対する課題を確認することができたという。

凸版印刷は今後、多くのロボットメーカーとの連携を深め、サービスロボットと「TransBots」によるさまざまなユースケースをつくり、労働力不足の解消や働き方の改革を実現していくとしている。