パナソニック システムソリューションズ ジャパン(2022年4月からパナソニック コネクト)は3月1日、読売巨人軍(ジャイアンツ)・読売新聞東京本社・東京ドームの3社が東京ドームでの一般来場者を対象とした新たな入場・決済サービスにパナソニックの顔認証技術を採用し、運用開始すると発表した。顔認証決済は3月2日のオープン戦から、顔認証入場は3月25日の公式戦から、それぞれ運用開始する予定。
今回採用したのは、パナソニックの顔認証クラウドサービス「KPASクラウド」の入場・決済・チケッティング連携のアプリケーション。巨人戦の入場から決済までをシームレスに利用可能な新サービス「facethru(フェイスルー)」として運用開始する。
パナソニックは2021年3月から、東京ドームで関係者を対象とする顔認証入場および、一般来場者を対象とする顔認証決済の実証実験を行ってきた。実証実験の環境ではマスク着用時でも99%以上の認証率を実現し、今回の本格導入に至ったとのこと。
本格導入に際して、KPASクラウドと合わせて各種IDを連携する同社独自という仕組みも開発された。
新たにデザインした顔認証入場ゲートは、「場所や時間、気象、季節で変わる設置条件への対応」「運用面を考慮し移動・設置が容易」「ユニバーサルデザインへの配慮など利用者が使いやすいデザイン」という3つの特徴を設計に反映したという。
また、ゲート本体およびチケッティングについてはイープラスと、SuicaについてはJR東日本メカトロニクスが提供するクラウド型ID認証システムである「ID-PORT」とそれぞれ連携するなど、各種ID連携の仕組みを可能にしたとのこと。
これらにより、「GIANTS ID」を介して顔認証による入場とSuica認証による入場を1台の入場ゲートで実現したとしている。なお、同社の顔認証決済の常設型システムおよび、KPASクラウドでチケッティング連携を使用した常設型システムの納入は、今回が初とのことだ。