Infineon Technologiesは、クラスDアナログ2チャネル入力オーディオアンプ用のマルチチップモジュール(MCM)「MERUS MA5332MS」を発表した。
同製品は、7mm×7mmの42ピンQFNパッケージを採用しながら、デュアルチャネルPWMコントローラ、高電圧ゲートドライバ、4つの低オン抵抗MOSFETを集積しており、中でも低いオン抵抗のクラスD出力段(24.4mΩ、標準)により、ヒートシンクなしで4Ω時に2×100W、または8℃/Wの小型ヒートシンクを使用して4Ω時に2×200Wを供給することが可能なため、他のシングルチップソリューションと比較して、小型化が可能。また、差動またはシングルエンドの入力と、シングルエンド(2×SE)、ブリッジタイドロード(BTL)、パラレルシングルエンド(PSE)の複数の出力構成を、単一または両電源を使って選択することが可能なほか、BTLの代わりにSEトポロジーを使用することで、バスコンデンサや出力ローパスフィルターを削減することもできるとしている。
さらに、高集積MCMとして、過電流、過熱、低電圧保護、セルフリセット機能などの保護回路を搭載しており、これらにより、外付け保護部品を使った保護回路の設計時間を省くことができるとしているほか、ソフトスタート動作を制御する新しい内部ロジックにより、クリックノイズやポップノイズのさらなる低減を実現しているという。
なお、同製品はすでに受注を開始しており、同社では、モノリシックな競合品に対して、ヒートシンク不要かつフットプリントを50%削減しつつ、同等出力以上のパワーを提供することが可能であり、100-400W/chの範囲で、ホームシアター・イン・ザ・ボックス、サウンドバー、サブウーファー、ミニコンポを含むコンシューマー製品や、アクティブスピーカー、アクティブスタジオモニター、ギターアンプ、アフターマーケットカー、マリンオーディオアンプなどの業務用オーディオなどに適していると説明している。