サイバーエージェントは2月25日、メタバース空間における企業の販促活動を支援するバーチャル店舗開発に特化した事業会社として、CyberMetaverse Productionsを設立したと発表した。
サイバーエージェントグループが培ってきたAI(人工知能)や3DCG技術、小売企業などへのDX(デジタル・トランスフォーメーション)支援実績を生かして設立したという新会社は、小売企業やアパレルなどブランド企業のバーチャル店舗での新たな収益源の確立を支援するという。
既存のメタバース・プラットフォームの利用に加え、企業やブランドの世界観を表現する場としてオリジナルのメタバース空間を構築することも可能とのこと。
実店鋪のような写実性のあるバーチャル店舗からアニメ調のキャラクターデザインまで、企業ブランディングに合わせたメタバースの商空間を作り上げる。さらに、メタバース空間における広告事業の展開から、収益向上に向けた運用までサポートする。
加えて、NFT(非代替性トークン)を使用するオリジナルのデジタルアイテムの制作販売や、NFTや独自の暗号資産(仮想通貨)を用いたロイヤリティプログラムの構築など、新たなショッピング体験の提供を支援する。
また、バーチャル店舗における店員アバターの接客サービスも提供する。企業の社員による遠隔接客、対話技術を用いたAI(人工知能)接客アルバイターの派遣など、多様な形でメタバース空間における接客をし、顧客の購買意欲を促進するという。
店員アバターは、写実的で現実の人間と比べ違和感のないCGモデルでの制作が可能とのこと。著名人のデジタルツインをキャスティングするサービス「デジタルツインレーベル」や「デジタルヒューマン研究所」の発足など、サイバーエージェントが研究開発に取り組んできた技術を生かし、メタバース空間での体験価値向上を目指すと共に、2023年までに、Unreal EngineやUnityエンジニア、CGアーティストを中心に100人の新規採用を実施し、さらなる体制強化に努めるとのことだ。