NECは2月25日、過去事例のデータから新規施策の立案支援を可能とするAI技術「ルール発見型推論技術」を開発したと発表した。

近年、Iを活用した製品の品質状況の予測や顧客の購買行動予測が行われていますが、将来予測とその予測結果をもたらす要因の提示をAIが行い、改善策や対策は、専門家の経験に基づいて立案されている。

今回、NECが開発したAI技術は将来予測と要因の改善条件を提示することで、施策立案まで支援する。

  • 「ルール発見型推論技術」の効果

新技術は、過去事例を正解データとして学習し、結果と結果につながる要因と発生条件を見出だし、「どの要因がどのような条件のとき、何が起きるか」をルールとして構築することで、各要因の改善条件を示すことができる。

また新技術は、各ルールの優先順位付けを独自の方法で行うことにより、より少なく、より高精度なルールを探っていく。具体的には、実際に製品不良が発生したデータと発生しなかったデータを正解として学習させ、ルール群を構築する。そこから各ルールの優先順位づけを独自の方法で行い、さらに並列計算技術を応用することで、必要十分なルールを少ない計算量で選別できるように設計されている。

オープンデータを用いた実験では、事例全体をカバーするために既存手法で50個近いルールが必要だったものが、本技術では十数個のルールで達成できることを確認できたという。