オープンソースのCMSである「Drupal」の開発チームは2月23日(米国時間)、「Drupal 7」のサポート期限(EOL: End-Of-Life)を当初の予定よりも約1年延長し、2023年11月1日とすることを発表した。さらに、今後は1年ごとに延長の要否の再評価を行う方針を取るという。
本稿執筆時点のDrupalの最新メジャーバージョンは2020年6月にリリースされたDrupal 9だが、いまだにDrupal 7を使い続けているユーザーも多いことから、そうしたユーザーの安全性を保つための処置だという。
もともと、Drupal 7は2021年11月にEOLを迎える予定だったが、前述のように依然として広く利用され続けていることや、新型コロナウイルスが蔓延する最中であることなどを考慮して2022年11月28日まで延期された経緯がある。今回の決定は、それをさらに1年間延長するというもの。
Drupalチームでは、このレガシーなDrupalを維持しているチームと、それを利用してサービスを提供するエンドユーザーは、Drupalコミュニティの重要な構成要素であると強調している。Drupal 9は十分に安全で安定したプロダクトではあり、アップグレードを促進する必要があるものの、すぐにアップグレードできないユーザーにもサポートを提供する責任があるとのことだ。
Drupal 7のサポートをさらに1年延長する必要があるかどうかは、コミュニティサポートやDrupal 7の使用法、アクティブなDrupal 7メンテナーなどの要素を考慮して、2023年7月までに発表されるという。なお、Drupal 8は2021年11月2日にすでにEOLを迎えている。また、次期メジャーバージョンとなるDrupal 10は2022年6月にリリースされる予定となっている。