一日の大半を充てているのが仕事だ。当然、メンタルに与える影響も大きいはず。従業員のメンタルに悪い影響が出ているサインとなる5つの事象について、労働環境の安全、健康などに関するメディアSafety and Health Practitioner(SHP)が「5 toxic workplace habits affecting employee wellbeing」として、紹介している。

SHPの記事は、英国のプライベート医療保険Bupaが指摘する”従業員のウェルビーイングに有毒な5つの習慣”に基づくもの。Bupaはここで、Google検索が増加している5つのキーワードを取り出し、分析している。悩んでいる従業員が解決策を探してググったと想定してのものだ。以下に見てみよう。

1.「先延ばしの常習」(chronic procrastination)
このキーワードは53%増加しているそうだ。タスクを遅らせるという習慣だが、多くの場合でタスクを遅らせる理由は2つ考えられる。1つ目はタスクが大きすぎるから、2つ目は単純だったり簡単すぎてやる気がでないから。それに加えて、ストレスや不安などのメンタルヘルスが関連していることも考えられるという。そしてBupaが心配するのは、メンタルヘルスの部分だ。

新型コロナの感染状況に我々の生活や仕事が振り回されている状況が続いている。これまでとは違うやり方が求められたり、新しいやり方に慣れようとした矢先に別のやり方になったという人もいるだろう。これがストレスにつながっている可能性はありそうだ。

2.「マルチタスキング」(multitasking)
一度に複数のタスクを処理しようとするマルチタスク。一見すると生産性が上がりそうだが、各タスクに集中しづらいことが多い。そのため、実は効率が悪いという意見もある。

このマルチタスクが、コロナ禍で増えている。在宅の場合、家事や育児をしながら仕事をしている人も少なくないだろう。その結果か、この「マルチタスキング」の検索は50%増加したという。コロナ禍であれもこれもやらなければという状況で、どうすればマルチタスクができるかと検索したと予想できる。

3.「職場のストレス」(workplace stress)
言葉そのものが表しているが、この検索キーワードは30%増加したそうだ。コロナになり仕事量が増えたり、仕事をする時間が長くなった一方で、雇用が不安定になった職種もある。いずれにしても、ストレスにつながる。

実際、Bupaの調べでは、コロナ禍で企業や組織に勤務する人の4人に1人が、「仕事量が自分のウェルビーイングにネガティブな影響を与えている」と回答したとのこと。

ストレスの現れ方は人により異なるが、欠勤が増える、生産性が下がる、モチベーションが下がるなどは共通している。これらがサインとすれば、ストレス下にあるとみて良さそうだ。

4.「仕事での燃え尽き症候群の兆候」(signs of burnout at work)
仕事量が多すぎたり、仕事と家庭の境界が曖昧になることで、ワークライフバランスが取りづらくなっている。

この検索キーワードは22%増えたそうだが、自分の変化が燃え尽き症候群に当てはまるのかを探していたのかもしれない。

5.「決断疲れ」(decision fatigue)
決断は認知プロセスであり、疲労を伴うものだ。ビジネス上の大きな意思決定を下さなければならないときなら、なおさら疲れるはずだ。ましてや、リモートだったりいつもとは違う環境での決断であれば、通常の意思決定プロセスが使えない。

疲労を感じていると業務上のミスが増え、頭に靄がかかったように集中もできない。当然、決断疲れの状態で適切な意思決定は難しい。この検索キーワードは14%増えているとのことだ。これら5つに対処するために、SHPでは以下の5つをアドバイスしている。

1)コラボレーション
2)ワークライフバランスの推進
3)仕事の環境づくりの支援
4)チームメンバーのコミュニケーション
5)回復力を養うテクニックを伝授する

マルチタスクで判断を伴う業務が続き、デッドライン(締め切り)が重なると5の「決断疲れ」(decision fatigue)が訪れる。筆者もはるか昔にjavaScriptのコード解説記事に<pre>タグを付け忘れ、そのまま原稿が左右に流れるままで放置してしまったこともあったが、本番環境の画面がニコニコ動画のように流れる様を見てしばしの間、ボーッと目を奪われハッと我に返ったこともあった。単純なマークアップ作業が注意をそいだのかもしれないし、文字数をカウントしながら原稿を整備するのに疲れていたのかもしれない。アナログ/デジタルを問わず、チェックする機能を加えることで小さな決断プロセスを減らすことが可能だ。1の「先延ばしの常習」を防ぐためにも、いわば自分だけの半自動化プロセスを作り出すことで楽になる場合がある。

文字数のカウントは、改ページの目安や全体の構成のおおまかな把握、文字数制限への対応など多くのシーンで役に立つためデフォルトで搭載するテキストエディターもあるが、秀丸エディタではVer8以降にcharcount()関数が実装されている。半角や全角、スペース、タブをどう数えるか?などケースによって異なる詳細なカウントを一手に引き受ける。charcount()関数に以下のなかからOR演算した数字をいれるだけだ。

0x00000000 全角文字を1文字として数える
0x00000001 全角文字を2文字として数える
0x00000002 全角文字を数えない
0x00000008 カーソル移動単位(V8.96以降)

0x00000000 半角文字を1文字として数える
0x00000010 半角文字を2文字として数える
0x00000020 半角文字を数えない
0x00000030 半角文字を0.5文字として数える
0x00000080 カーソル移動単位(V8.96以降)

0x00000000 全角空白を1文字として数える
0x00000100 全角空白を2文字として数える
0x00000200 全角空白を数えない

0x00000000 半角空白を1文字として数える
0x00001000 半角空白を2文字として数える
0x00002000 半角空白を数えない
0x00003000 半角空白を0.5文字として数える

0x00000000 タブを1文字として数える
0x00010000 タブを2文字として数える
0x00020000 タブを数えない
0x00030000 タブを0.5文字として数える(V8.40以降)

0x00000000 改行を1文字として数える
0x00100000 改行を2文字として数える
0x00200000 改行を数えない

0x80000000 範囲選択の部分を計算

(秀丸ヘルプより)

筆者の場合全角/半角文字を1文字、空白、タブ、改行を数えないので0x00222220となる。charcount関数を使って数値型変数に入れる。

#n = charcount(0x00222220);

これを文字列型に変換してインサートする

#n = charcount(0x00222220);
insert str(#n);

上記をのみを記入したマクロファイルを保存する。秀丸の[マクロ]メニューの[マクロ登録]から登録したマクロを呼び出すと、カーソル位置に設定した数え方でのカウント文字数が挿入される。

選択した文字列だけをカウントする場合には0x80000000を加え0x80222220にする。また以下のようにmessageを使う。insertでは、選択部分に挿入されてしまうためだ。

#n = charcount(0x80222220);
message str(#n);

別ウィンドウでその都度文字カウントの仕方を手入力で行う場合には、

showcharcount;

を記述しておけばGUIの文字数カウンタを呼び出せる。

従来、文字数カウントマクロはライブラリにあるものを設置していて使っていたが、関数による選択範囲のカウントは初めての試み。改行やタブの除外などあらかじめ、こちらのニーズに合わせた文字数カウントをデフォルトで設定しておけるのがとても便利で、原稿のリード(導入)部分だけの文字数をカウントしたい、一部の段落の文字数だけをカウントしたい、といった要望にも即座に応えてくれる。以前も書いたがマクロメニューはショートカットを割り当てて、マウスを使わずに呼び出せるようにしておくと使いやすさが全く異なるので、設定しておきたいところだ。キーボード操作だけで思い通りのテキスト処理ができると、あたかもゲームをやっているように爽快になる。少なからず存在するテキストエディターを舞台にした先延ばしが軽減できることを祈りつつ。