セゾン情報システムズは2月22日、企業間のマスターデータを変換するサービス「HULFT Master Entry Service」を提供開始すると発表した。料金は初期費用はなし、月額5万円から。
同サービスは、ECサイトなどに合わせたフォーマットに従って登録用データを自動生成する。これにより、従来の手作業によるデータの変換・入力を排除し、作業効率、品質向上、迅速な商品登録による市場投入の時間短縮に貢献する。
同社は今回、化粧品会社にフォーカスして、同サービスを開発した。その経緯について、流通ITサービス ビジネスユニット エンタープライズサービス2部 部長の尾﨑宏和氏は次のように語った。
「当社の強みである百貨店システムにおける運用上の課題認識から、化粧品会社が自社の商品を百貨店のECサイトに登録するには、煩雑な商品マスター登録作業が存在することに着目した」
同社は、化粧品会社がECサイトに商品マスターを登録するにあたって、「手作業で外部ECサイト向けフォーマットを作成」「外部のECサイトごとにフォーマットが存在」「誤記や記入漏れが発生し、そのためECサイト運営側からの問い合わせ対応が必要」といった課題があるという仮説を立てた。
これらの課題を解決するため、化粧品会社が外部のECサイトに登録したい商品情報をメールで送信すれば、自動で各社別のフォーマット作成・データチェック・補正を実施する新サービスを構築したという。
サービス提供開始前に、資生堂ジャパンと3カ月間のPoCを実施したところ、約12時間かかっていた作業を2.6時間で完了でき、約80%の作業負荷の成功にしたという。
今後は、提供開始予定の次世代クラウド型データ連携プラットフォーム「HULFT Square」上において、化粧品以外の小売業、製造業、卸売業など、マスターデータ連携が課題となっている業界・業種に同サービスを拡大していく予定としている。